7月4日の行動

1:下山総裁7月4日、5日の足取り 1

捜査の結果得たる事実

7月4日、午前8時16分頃大森、上池上の自宅を出発、大西運転手の運転するビック第41、173号にて国鉄本省へ(午前8時45分頃)
午前0時40分頃
 国鉄本省より総理大臣鑑定へ
同 0時50分頃
 右官邸より目黒の外務大臣官邸へ
同 1時頃
 外務大臣官邸より人事院(旧内務省)
同 2時半頃
 右同所より日本橋橋詰薬局へ(中央区呉服橋29薬局橋詰万蔵)立寄ったが薬買求の事実判明せず
同 3時少し前
 右同所より本省へ
同 3時より3時30分
 本省より警視庁へ(警視総監面接)
同 3時30分頃
 法務庁へ(柳川長官へ面接)
同 4時頃
 総理官邸へ面接者不詳、同所より新橋駅へ(下車せず)
同 5時30分頃
 東京駅国鉄公安局長室へ(芥川局長他課長面接)
同 6時30分頃
 東京日本交通協会へ行き国鉄前より再び引き返し同協会へ至り国鉄本省へ
右9時45分国鉄本省を出発同10時10分池上の自宅へ

他殺資料

コメントなし

自殺資料

当日午後3時半国鉄行政整理第一次発表に際し、当日の足取りは少しも計画的な点はない。瞬間瞬間に気持ちが変わっており、また訪問先の面接者の調べにある如く、総裁自身訪問すべき何らの重要なる要件は認められない。その態度は常軌を失している。特に柳川長官訪問の際の如き失礼な態度であったと捜査に赴いた刑事にもらしている点から、いかにその態度に不審な点があったかが窺われる。

備考

影山部長・中ノ瀬刑事・大島刑事
小薬部長
篠田刑事・大島刑事・中ノ瀬刑事

資料解説

●6時すぎ日本橋交差点付近に寄ったことが欠落しているのと同様、5時に日本交通協会へいったん寄っていることも欠落している。

●上の文章が目茶目茶なのを受けて、この日の行動も文献によってまちまちなのだが、これについては別の章で述べよう。(#010101)